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ラジエーションハウス(ラジハ)11話最終回の見逃し配信と無料視聴方法!

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ラジエーションハウス(ラジハ)の見逃し配信と無料視聴方法!

フジテレビの月9ドラマ「ラジエーションハウス~放射線科の診断レポート~」の11話最終回の見逃し配信や1話から最終回結末までの無料フル動画を無料視聴する情報やあらすじ、ネタバレ情報、再放送のことなどを紹介したいと思います!

ハムレット
このドラマ「ラジエーションハウス」は窪田正孝さん主演のドラマで、続編の放送となりました!

続編とあわせて、前作の「ラジエーションハウス」もまた話題になっています!

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ドラマ「ラジエーションハウス」11話最終回のあらすじ・ネタバレ

唯織(窪田正孝)は、杏(本田翼)の父で、甘春総合病院前院長の正一(佐戸井けん太)が、うつ病ではなく別の病気ではないかと考える。

全身の慢性的疲労感、起立性頭痛に苦しんでいる正一は、発症前、自転車に追突され、その後、飛行機に乗っていた。

ヒントになったのは、裕乃(広瀬アリス)が手伝っていた造影CTの際に、チューブから造影剤が漏れたことだった。

小野寺(遠藤憲一)らの協力を得て唯織が行ったのは、MRI検査と、髄液漏れの検査だった。

その画像を見た唯織は、正一が低髄液圧症であることを確信する。

正一は、追突事故で硬膜に穴が開き、飛行機に乗った際の気圧の変化と乱気流の振動によって低髄液圧症を発症したものと考えられた。

髄液が減って脳が下垂したために、起立時に頭痛やめまいに襲われていたのだ。

正一の病気が手術で治る可能性があると知り、喜ぶ杏。

ところがその矢先、正一が突然意識障害を起こす。

頭部CT検査の結果、正一は両側性の慢性硬膜下血腫で、早めに血液を抜く必要があった。

だが、髄液が漏れ出したところに血液が溜まっているため、先に血液を抜くのは危険な状態だった。

そこで唯織は、血液を脊椎硬膜の外側に再注入するブラッドパッチを提案する。

だが、辻村(鈴木伸之)ら甘春総合病院の医師にはブラッドパッチの経験がある者がいなかった。

すると杏は、自分がやると言い出す。

杏は、唯織のサポートの下、まず腰椎のブラッドパッチを行い、無事成功させる。

だが、より難易度が高く、失敗すれば運動機能に障害が出る危険性もある胸椎の治療を行えない杏。

その姿を見つめていた唯織は、「僕がやります」と言い出す。

唯織は、医師免許を持っていることを明かし、杏に代わって胸椎のブラッドパッチを成功させる。

しかし、裕乃だけでなく、たまき(山口紗弥加)や軒下(浜野謙太)らも、唯織が医師免許を持っていることを隠して働いていたことが納得できず・・・。

報告を受けた渚(和久井映見)は、技師以上の仕事をしたら放射線科医として働く、という約束を守ってもらう、と唯織に告げた。

しかし、唯織は何も答えなかった。

その夜、唯織は、アメリカに住んでいるころに正一と似たような症状の脳髄液減少症で苦しむ子どもを見たことがあると小野寺に話す。

その子どもも、頭痛やだるさから学校にいけなくなったが、実は不登校の子どもの中にはこの病気であるケースもあるのだという。

そこで小野寺は、息子の大樹(田中奏生)から聞いた友だちの話を思い出す。

そんな折、唯織の元にピレスからメッセージが届く。

プロジェクトの始動が早まったので出来るだけ早く唯織の返事がほしいという内容だった。

ピレスは、唯織が望むなら技師として採用する、と伝えていた。

ところがその矢先、思わぬ事態が起きる。

麗洋医科大学病院から来た医師が、唯織の行為を問題にする、と辻村に伝えたところを新聞記者に聞かれてしまったのだ。

あくる日、甘春総合病院にはマスコミが押し寄せた。

テレビでは、甘春総合病院に多くの医師を派遣している麗洋医科大学病院で聴聞会が開かれることになったとも報じられていた。

一連の報道を受け、甘春総合病院には検査のキャンセルや苦情が相次いだ。

マスコミ対応をした鏑木(浅野和之)は、渚に事態の深刻さを訴えた。

そこで渚は、唯織が医師免許を持っていると鏑木に打ち明けた。

そんな折、大樹の友人・僚太が母親とともに甘春総合病院にやってくる。

僚太は、ハードルの練習中に転倒していたのだ。

小野寺と唯織は、脳外科の診察を受け、髄液漏れの検査を頼むよう伝えた。

ほどなく、麗洋医科大学病院で聴聞会が開かれる。

そこで渚は、唯織がピレスの下で学び、医師免許を持っていることを伝えた。

だが辻村の父で、同大学病院教授の丈介(名高達男)は、問題なのは技師として雇われていた唯織が医療行為をしたことだと渚を責めた。

組織の和を乱し、ルールに従えない者は処分すべきだというのだ。

すると渚は、甘春病院はくだらないルールのために人を見殺しにする病院ではない、と言い放つ。

杏は、辻村から、唯織の行為が麗洋医大で問題視されていることを教えられる。

唯織が医師であることを知っていた杏は、彼に甘えてしまった、と自分を責めた。

唯織は、正一の病室を訪ねた。
そこで正一は、唯織に感謝の言葉を伝える。

杏は、自分の弱さを認める勇気を思い出してくれたようだ・・・正一は、そう唯織に告げた。

髄液漏れの検査を受けた僚太は、やはり脳髄液減少症であることが判明した。

小野寺の元にやってきた大樹は、友だちを助けてくれてありがとう、と唯織に伝えてほしいと告げた。

渚は、来月から正式に放射線科医として採用したい、と唯織に告げる。

しかし唯織はそれを断り、解雇してほしいと申し出る。

一方、裕乃やたまきたちは、小野寺から唯織が甘春病院を辞めることを教えられる。

裕乃たちは、それぞれ自分の思いを唯織に伝えて別れを惜しみ・・・。

甘春病院での最後の夜、唯織は、杏とは幼なじみで、彼女との約束のために最高の放射線技師になろうとしたことを小野寺たちに打ち明けると、皆に頭を下げて部屋を出ていく。

唯織が病院を出ると、そこに鏑木の姿があった。

渚から事情を聞いた鏑木は、唯織とはまだどこかで会いそうな嫌な予感がする、と伝えた。

あくる日、出勤してきた杏は、唯織が辞めたことを知る。

裕乃から唯織が乗るバスの時間を聞いた杏は、辻村に促されてバスターミナルへと向かった。

そこで唯織の姿を見つけた杏は、

「あなたが手出しできなくらい優秀な放射線科医になってみせます。だから・・・必ず戻ってきてください」

と約束した。
するとそこに、小野寺たち技師仲間や渚、鏑木もやってくる。

昔の約束のことを言わなくてもいいのか、と唯織に尋ねる小野寺。

すると唯織は、今日新しい約束が出来たと返し、皆に見送られながら歩き出す。

杏は、その後姿を写真に収め・・・。
数日後、ラジエーションハウスに、新しい技師がやってくる。

田中(八嶋智人)という45歳の男だった。

「私の席はあの空いているところですか?」

と、唯織が使っていた席を指さす田中。
すると裕乃とたまきは、田中を制し、そこは大切な仲間の席だと答える。

その席には、唯織のスクラブとIDカードがあって・・・。

窪田正孝 
本田翼 

広瀬アリス 
浜野謙太 
丸山智己 
矢野聖人 

山口紗弥加
 ・ 
遠藤憲一 

鈴木伸之 
浅野和之
 ・ 
和久井映見 

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ドラマ「ラジエーションハウス」全話のあらすじ・ネタバレ

ドラマ「ラジエーションハウス」1話のあらすじ・ネタバレ

五十嵐唯織(窪田正孝)は、「写真には必ず真実が映る」と信じている放射線技師。

アメリカで最も権威ある放射線科医からその才能を認められた唯織は、帰国後、ずっと思いを寄せている幼なじみの甘春杏(本田翼)が放射線科医として勤務する甘春総合病院に採用される。

22年前、杏は、父親の跡を継いで医者になる夢を唯織に話していた。

そのとき杏は、病気を見つけるにはカメラマンが必要だから、世界一のカメラマンになってお手伝いをして、と唯織に告げていた。

初出勤の日、唯織はバスで甘春総合病院へと向かう。

同じバスには、唯織とともに採用された新人放射線技師の広瀬裕乃(広瀬アリス)の姿もあった。

その途中、バス運転手・天野(春海四方)のわずかな異変に気づいた唯織は、救急車を呼ぶよう乗客に呼びかける。

唯織は、駆けつけた救急隊員に、血管造影ができる病院へ搬送するよう指示する。

天野は甘春総合病院に搬送された。
受け入れたのは救急担当の整形外科医・辻村駿太郎(鈴木伸之)だ。

だが、天野は自力で立てるほど元気で・・・。

甘春総合病院の放射線科は、科長兼診療部長の鏑木安富(浅野和之)のもと、ギャンブル好きの技師長・小野寺俊夫(遠藤憲一)、男勝りな独身女子・黒羽たまき(山口紗弥加)、軒下吾郎(浜野謙太)、威能圭(丸山智己)、悠木倫(矢野聖人)が放射線技師として働いている。

彼らの間では、唯織が病院長・大森渚(和久井映見)の隠し子ではないか、という噂も広まっていた。

唯織は、バスの一件で遅刻しながらも、遂に杏と再会を果たす。

ところが杏は、唯織のことなどまったく覚えていなかった。

大きなショックを受ける唯織。

そんな折、前夜、唯織が河川敷で出会い、親しくなった菊島亨(イッセー尾形)が甘春総合病院に搬送されてくる。

実は菊島は世界的な写真家だった。
小野寺たちは、頭痛を訴える菊島のMRI検査を行った。

しかし、その画像は、左上が黒く抜けて欠損していた。

原因は、金属アーチファクト――奥歯に詰められた銀歯と、金属製の脳動脈瘤クリップだった。

菊島は、以前、脳動脈瘤の手術を受けていた。

また、銀歯は、海外渡航先で入れられた粗悪なものだった。

しかも菊島には造影剤アレルギーがあるため、血管造影検査も出来ない状況だった。

同じころ、ナースステーションには菊島の娘・由美(森矢カンナ)の姿があった。

が、由美は、入院手続きに来ただけだと言って何故か菊島との面会を拒む。

病室に戻った菊島は、唯織にボリビアのウユニ塩湖で撮った写真を見せる。

菊島は、学生の頃にフランスの作家・サン=テグジュペリの『星の王子さま』に出てくる、「大切なものは目に見えない」という言葉に感銘を受け、それ以来、“見えない星”を追い求めてきたという。

毎年、ボリビアのウユニ塩湖を訪れ、現地の人たちと同じ生活を送りながら星空の写真を撮り続けてきた菊島だったが、8年前に妻が倒れたときも現地にいたため、帰国したのは妻が亡くなり、葬儀もすべて終えた後だった。

そのことが原因で、娘の由美からひどく恨まれているらしい。

菊島は、妻の命日に写真集を出すつもりでいたが、未完成なのだという。

その写真集を見て何かに気づいた唯織は、ふいに「あなたを撮らせてください」と言い出す。

唯織は、菊島の検査をやらせてほしい、と杏に訴えた。

しかし杏は、その件は軒下に任せたのだから、技師は医者の指示に従ってマニュアル通りに検査を行ってくれればいいと言われてしまう。

唯織を院長室に呼んだ渚は、

「あなたはあなたの思う通りにやればいい。ただし、クビにならない程度にね」

と助言する。
その際、渚が取り出した湿布薬の説明図に目を止めた唯織は、慌てて部屋を飛び出す。

鏑木は、裏で手を回し、菊島を転院させることにする。

このまま原因不明で手遅れになればマスコミの餌食になる可能性もあるからだった。

ところがその矢先、菊島の容体が急変し、昏睡状態に陥ってしまう。

婚約者とウェディングドレスを選んでいた由美も知らせを受け、病院へと駆けつけていた。

菊島の担当医・藤堂(岩崎う大)は、脳動脈瘤の再破裂した可能性に触れ、以前菊島の手術を行った大学病院へ転院させようとした。

しかし杏はそれに強く反対し、自らが責任を負う形で、造影剤を使った血管造影検査を行うと言い出す。

唯織は、小野寺たちの協力で、こっそり菊島のMRI検査をしていた。

それを知り、唯織にクビを言い渡す鏑木。

唯織の狙いは、MRI検査で診断用に使われる強度画像と、その過程で付随してできるもので、普段は捨てられている位相画像を組み合わせて、欠損部分を浮かび上がらせようというものだった。

唯織は、院長室で見た湿布薬の裏面のシートからその発想を得たのだ。

血管造影検査の準備が進むなか、必死に画像の修復を続けた唯織は、やがてある事実を突き止める。

菊島の頭痛は、脳動脈瘤の再破裂などではなく、ウェステルマン肺吸虫という寄生虫によるものだった。

ボリビアで現地の人々と同じ生活を送っていた菊島は、淡水産のカニを生で食べたために感染した可能性が高かった。

菊島が投薬治療だけで治ると知った由美は、彼に会わずに帰ろうとした。

唯織は、そんな由美に、菊島の写真集を見せる。

最後のページにはウユニ塩湖の満点の星空が写っていた。

実はその写真は、目に見えない被写体にピントが合っていた。

そこで、写真集に挟まっていた1枚の古びた結婚写真を見せる唯織。

それは、菊島が妻と結婚したときのものだった。

由美が生まれた時、菊島は妻と約束していた。

由美が大きくなって大切な誰かを見つけた時は、ここで写真を撮ってあげよう、と・・・。

数日後、菊島は無事退院の日を迎える。菊島が病院を出ようとすると、そこには由美の姿があった。

裕乃は、バス運転手の天野と辻村が話しているのを聞く。

天野は、脳梗塞になりかけていたが、的確な治療のおかげで助かっていた。

菊島の写真集が、世界40ヵ国で発売されることになり、彼を支えた医師として鏑木の名前が新聞に掲載される。

渚は、得意げな鏑木に、唯織の画像がひと役買ったのだから彼の処分は大目に見るよう促した。

唯織は、菊島から送られた写真集を見ていた。

最後のページは、ウユニ塩湖の星に囲まれた、由美の結婚写真に差し替えられていた。

渚は、唯織に処分はなしになったと伝える。

そこで渚は、医師免許を持ち、アメリカの権威ピレス教授からも帰国を惜しまれた唯織が、何故医師ではなく放射線技師の道を選んだのか、と尋ねた。

すると唯織は、約束した、と返し・・・。

ドラマ「ラジエーションハウス」2話のあらすじ・ネタバレ

唯織(窪田正孝)は、甘春総合病院院長の渚(和久井映見)から、放射線科医として働く気はないのか、と問われる。

しかし唯織は、医師免許を取ったのは放射線技師として働く上で病気について深く知った方が良いと思ったからだ、と言って断ると、放射線科医とタッグを組めば最高の診断ができるはず、と続けた。

その思いを受け止めた渚は、技師として働く以上、周囲に医者であることがばれないように、と釘を刺さすと「あの約束も忘れないでね」と続けた。

ラジエーションハウスの技師長・小野寺(遠藤憲一)は、妻から離婚を突きつけられていたが、拒否し続けていた。

膝の痛みを訴える少年・千葉健太郎(石田星空)のレントゲン撮影を行った際、離婚したら会えなくなるかもしれない息子のことを思い出す小野寺。

辻村(鈴木伸之)とともに健太郎のレントゲン画像の読影をした杏(本田翼)は、成長痛の可能性があるとしてしばらく経過を見ることにする。

一方、唯織と裕乃(広瀬アリス)は、MRI検査にもかかわらずスマートフォンを手放そうとしない富恵(宮田早苗)に手を焼く。

閉所恐怖症だという富恵は、スマホに保存してある愛犬の写真を見せ、一緒じゃなければ入らない、と騒ぎ立てた。

そのとき唯織は、かつて杏が捨て犬「レン」の手当てをしたことを思い出す。

杏がそのときのことを覚えていれば、自分のことも思い出すかもしれないと考える唯織。

富恵は、威能(丸山智己)の機転によって無事にMRI検査を終える。

ところが、その間に表につないであった富恵の愛犬が逃げてしまうトラブルが発生。

後を追った唯織は、無事捕獲した。
だが、唯織がその犬を連れて杏に近づくと、犬嫌いだから近寄るな、と言われてしまう。

しかも唯織は、犬を連れ去ったと疑われ、部長の鏑木(浅野和之)から叱責される。

実は富恵は、鏑木が研究費を支援してもらっている金田製薬の会長夫人だった。

健太郎に会った杏は、成長痛のことを説明し、心配しないよう伝える。

そこで健太郎は、母子家庭で、仕事ばかりしている母・美佐子(中越典子)に構ってほしくて大げさに痛がったことを打ち明けた。

杏は、そんな健太郎に「お母さんはどんなに忙しくても、健太郎くんのことを一番大事に思っているはず」と話す。

検査を終えた健太郎は、美佐子とともに病院を出てバスを待っていた。

ところがそこで、美佐子が激しい腹痛に襲われて倒れてしまう。

美佐子は、腹部レントゲン検査を受けた。

美佐子の顔に見覚えがあった小野寺は、彼女が以前、副腎皮質ガンの治療に来ていた女性ではないかと言い出す。

名字こそ違うが、よく似ているというのだ。

当時のカルテを見た唯織は、家族の病歴欄に、母親が脳腫瘍で、妹が白血病で死去したとの記載に目を止める。

レントゲン検査の結果、美佐子には目立った所見はなかった。

唯織は、もし副腎皮質ガンの既往歴があるのならレントゲン検査だけでは不十分だと言って、操作部屋を飛び出した。

父を訪ねてやってきた小野寺の息子・大樹(田中奏生)は、バス停で美佐子が倒れたところに居合わせたため、健太郎につきそっていた。

美佐子は、そんな大樹に礼を言うと、健太郎を連れて帰ろうとした。

そこにやってきた唯織は、医者に言っていない病歴はないか、と美佐子に尋ねた。

それに対して、昔の話だと返す美佐子。

唯織は、そんな彼女に、検査を受けるよう訴えた。

だが美佐子は、正社員登用試験があるのでそのチャンスを逃すわけにはいかない、と主張し、試験の後に検査を受けるという。

美佐子は、杏の説得にも耳を貸そうとはしなかった。

だが、そのやり取りを聞いていた健太郎は、美佐子の手を放し、その場から動こうとしなかった。

それを見た大樹は、検査を受けてほしい、と美佐子に頼む。

美佐子は、造影CT検査を受けた。
その結果、明らかな再発所見は見当たらなかった。

腹痛の原因は、膵炎の可能性が高かった。

唯織に連れられてラジエーションハウスにやってきた大樹は、小野寺に離婚届を届けに来たことをたまき(山口紗弥加)たちに伝える。

小野寺は不在だった。
大樹は、小野寺のデスクに離婚届を置くと、必ず書くように伝えてほしい、と頼んで部屋を出ていく。

たまきは、そんな大樹を追いかけ、自分で渡すよう告げた。

健太郎のことが気になった唯織は、ツボの位置は左右対称、という渚の言葉をヒントに、フィルムを使おうと思いつく。

小野寺の案内で、かつてレントゲン写真の現像をしていた暗室を訪れた唯織は、そこでドライフィルムを手に入れた。

健太郎は、リ・フラウメニ症候群かもしれない・・・唯織は、小野寺にそう告げた。

唯織は、小野寺が最高の技術で左右均一に撮影した健太郎のレントゲン写真をフィルムにすると、脳外科のカンファレンス室に入りこんだ。

フィルムを重ね、比較する唯織。

すると小野寺のもとに、脳外科からクレーム電話が入った。

鏑木(浅野和之)から、唯織を連れ戻すよう命じられ、頭を下げる小野寺。

その様子を見ていた大樹は、「ダサっ」と言ってその場を離れる。

大樹は、小野寺のデスクに離婚届を置いて帰ろうとした。

そこにやってきた唯織は、鏑木が入れた金田会長(鶴田忍)の脳ドック検査を待たせて、健太郎のMRI検査を差し込みたいと言い出す。

それを受け、小野寺は、健太郎としばらく離れて暮らす美佐子に「あなたの息子は元気です」と言ってやりたい、といって技師たちを説得し、検査の準備を指示した。

鏑木は反対したが、許可は取れたと裕乃たちに伝える小野寺。

唯織たちは、健太郎のMRI検査を始めた。

検査の最中にやってきた鏑木は、小野寺を怒鳴りつけ、検査を終わらせろと迫った。

医者のオーダーもない状況での検査は懲戒免職だけじゃ済まない、というのだ。

小野寺は、責任は自分がとる、と鏑木に告げ、検査の続行を訴えた。

そこにやってきた杏は、オーダーならある、と鏑木に告げた。

唯織は、健太郎のT1強調画像を撮影した。

それを読影した杏は、骨肉腫であるとの診断を下す。

唯織は、健太郎の家系が、リ・フラウメニ症候群の可能性が高いと考えていた。

リ・フラウメニ症候群とは、年齢に関係なく、骨腫瘍、乳ガン、白血病、脳腫瘍など、さまざまな臓器で悪性腫瘍を多発するリスクがある遺伝性疾患だった。

杏は、美佐子に健太郎のことを伝えた。

遺伝学的検査をしてみないことには断定できなかったが、それでもショックを隠せない美佐子。

一方、小野寺は、落ち込んでいる技師たちに、ガンになりやすいというのなら、その都度検査して早期に見つけ出してやればいい、と声をかけた。

杏もまた、美佐子に、我々を信じて一緒に頑張っていきましょう、と伝え・・・。

美佐子に会った健太郎は、病気になったことを謝った。

これ以上迷惑をかけて、仕事の邪魔をしたくなかったというのだ。

美佐子は、そんな健太郎の手を握り、かけがえのない存在であることを伝えた。

杏と一緒にその場にいた小野寺は、美佐子は病気を乗り越え、立派に働いて健太郎を育てた凄い人だと言って、「だから君も負けるな」と声をかけた。

そこで健太郎は、「一番大事に思っているはず」と言ってくれたことは間違っていなかった、といって杏に礼を言った。

ラジエーションハウスに戻った小野寺は、大樹から離婚届を手渡される。

夫婦は関係が悪化すれば紙切れ一枚で別れられるが、病気はそうはいかない、などと唯織たちにこぼす小野寺。

すると唯織は、検査の度、命の大切さや、病気に勝った強い自分を思い出すことができる、と返し、自分たちの持つ技術で早期発見できたら救うことができると信じてやっていくしかないのでは、と告げた。

そして「家族と紡いだ時間だって、そう簡単に忘れるものじゃありません」と続け・・・。

金田は、健太郎の検査を挟んだせいで、会食をキャンセルすることになったが、おかげで助かったと鏑木に告げる。

威能から、今日が富恵の誕生日だと教えられたのだ。

実は威能は、富恵の検査に付き添った際に、誕生日の夜一緒に過ごさないかと誘われていたらしい。

小野寺は、待っていた大樹に離婚届を渡す。

そこには「バーカ 離婚なんてするか!」と書かれていた。

大樹はあ然としながらも、晴れやかな表情で帰っていく。

杏は、唯織が撮影した健太郎のMRI画像を見ていた。

そこにやってきた渚に、唯織は何者なのか、と尋ねる杏。

すると渚は、自分にもよくわからないが、困ったときは彼を頼るといい、と返した。

唯織は、杏に、健太郎のオーダーの礼を言おうとした。

だが、先に杏から、医者のオーダーを待たずに勝手に検査するなんてあり得ない、と言われてしまう。

渚は、落ち込む唯織に、杏のことを大目に見るよう告げる。

杏は、父親のこともあって必死だというのだ。

杏の父親は、優秀な放射線科医だったが、息子を亡くしたこともあって体調を崩してリタイアしたらしい。

20年以上前のことだったが、杏の代わりに工事現場に入ってしまった犬を追いかけていった兄・久志は、そこで崩落事故に巻き込まれてしまったのだ。

それを知った唯織は、たとえ杏が自分のことを思い出さなくてもずっと支えてみせる、と決意する。

と、そんな唯織の目の前で、辻村が杏と食事に行く約束をしていて・・・。

ドラマ「ラジエーションハウス」3話のあらすじ・ネタバレ

唯織(窪田正孝)は、甘春総合病院の放射線科入局説明会で挨拶をする杏(本田翼)の姿を見に行く。

会場はガラガラだったが、それでも堂々と話す杏に見とれる唯織。

しかし、杏が整形外科医の辻村(鈴木伸之)と食事に行ったことを知ると、大きなショックを受けてしまう。

同じころ、裕乃(広瀬アリス)は、マンモグラフィ検査に苦戦していた。

そこに、結婚を控えた『女性論壇』の編集者・葉山今日子(内山理名)がやってくる。

今日子は、母と祖母ががんに罹患していることから毎年検査を受けていた。

不安そうな今日子を和ませようと話しかける裕乃。

だが、それを聞いていたたまき(山口紗弥加)に「ここはおしゃべりを楽しむ場所じゃない」と叱られてしまう。

今日子は、日本人に多いデンスブレスト・・・乳腺密度が濃い女性だった。

読影した杏は、鏑木(浅野和之)に相談したものの、病変が見つからないことから『異常なし』との診断結果を下す。

一方たまきは、友人から相談されたと言って、杏に1枚のマンモ画像を見せる。

杏は、右胸にある腫瘤が悪性の可能性を否定できない、として再検査をした方が良い、とたまきに伝える。

そんな中、唯織は、今日子のマンモ画像に目を止める。

何かに気づいた唯織は、病院を出た今日子の後を追いかけ、なるべく早く超音波検査を受けてほしい、と伝える。

唯織は、杏にも今日子の超音波検査をやらせてほしい、と訴えた。

しかし杏は、デンスブレストは病気ではないのだから、病院のルールに従うよう命じる。

それでも唯織は、アメリカの多くの地域でデンスブレストについての告知が義務付けられている、患者は本当のことを知りたいはずだ、と食い下がった。

それに対して杏は、デンスブレストの患者たちが皆再検査に訪れたら、早急に検査が必要な乳がん患者を先送りにしてしまう危険性もある、と返す。

今日子は、年下の婚約者・平田公太(松下洸平)に、検査の結果を報告した。

喜んだ公太は、今日子が『憧れのウェディング特集』で紹介した、雪景色の中で白いユキウサギを見つけられたカップルには幸せが訪れるという言い伝えがある、北海道の雪の教会で結婚式を挙げようと盛り上がる。

その夜、たまきは、裕乃に声をかけ、自ら被検者となってマンモグラフィ検査の練習をさせる。

するとたまきは、その画像をこっそり保存して持ち帰ってしまう。

たまきの画像が削除されていることに不審を抱いた裕乃は、懸命に復元作業をする。

復元されたその画像に、2センチほどの腫瘤を見つけた裕乃は、たまきの画像だとは言わずに小野寺(遠藤憲一)に見せた。

すると小野寺も、すぐに超音波検査をした方が良さそうだと答え・・・。

別の日、唯織のもとに今日子が訪ねてくる。

今日子は、自分なりにデンスブレストについて調べ、異常なしと診断されたことに対する不満を唯織にぶつけた。

ふたりの様子を遠巻きに見ている杏。
唯織は、改めて超音波検査をさせてほしいと今日子に頼んだ。

唯織は、今日子の超音波検査を始める。

一方、裕乃が撮った画像を見つめていたまきは、不意に小野寺から「誰の画像だ?」と声をかけられる。

たまきは、友だちの画像だと嘘をついた。

すると小野寺は、その友だちにいますぐ超音波検査を受けろと言っておけ、と告げ・・・。

超音波検査の結果、今日子には異常はみられなかった。

乳腺外科の医師・谷山(小松和重)は、唯織の勝手な行動を問題視し、小野寺にクレームを入れる。

にもかかわらず、唯織は、造影剤を使った乳房MRI検査をやらせてほしい、と主張する。

今日子のエコー画像にあったわずかな低エコー域が気になったのだ。

谷山は当然反対した。
すると杏も、検査をさせてほしいと頭を下げ・・・。

唯織は、今日子のMRI検査を始める。
同じころ、裕乃も、もう一度練習に付き合ってほしい、と訴え、たまきの超音波検査を始めていた。

今日子の検査を続けた唯織は、乳腺の中に隠れていた、クモの巣状の非浸潤性乳がんを見つける。

一方、裕乃は、小野寺からアドバイスを受けながら検査を続け、たまきの胸にあったのは良性の腫瘍であることを知る。

今日子は、谷山から右胸の全摘出手術を勧められる。

がん自体は大きくても転移がないことから、全摘出すれば命に別状はない、との説明を受ける今日子。

杏は、そんな今日子に謝罪した。
すると今日子は、早期に見つけてくれたことへの感謝を伝える。

ただ今日子は、恋人の公太にどう伝えればいいのか、もっと素敵な女性と出会えるのに申し訳ない、とこぼす。

離れた場所でその話を聞いていたたまきは、今日子の前に姿を見せ、お互いが結婚したいと思えるほど好きになれる相手に出会える確率なんて奇跡に近い、と告げる。

続けてたまきは

「だからどうか、その奇跡を大事にしてください。私、生きるために決断したあなたを、心から尊敬します」

と告げる。
今日子は、公太に手術のことを伝える。

命に別状はない、と知って安堵した公太は、彼女に寄り添いながら帰っていく。

後日、『女性論壇』に、今日子が手がけた特集記事が掲載される。

そこで今日子は、デンスブレストについて詳しく説明し、マンモグラフィ検査だけでなく超音波検査を併用する必要性を解説する。

たまきは、練習1回につき10万円、という約束を持ち出し、裕乃に請求する。うなだれる裕乃。

唯織は、今日子の記事が載った『女性論壇』を杏に見せる。

杏は、渚の許可を得て、デンスブレストの場合は超音波検査を推奨する、という新しいルールを打ち出していた。

雑誌を受け取った杏は、「あなたには負けませんから」と唯織に告げると、去って行く。

と、そこにまたもや辻村が現れた。
唯織は、肩を並べて歩いていくふたりの姿にショックを受け・・・。

ドラマ「ラジエーションハウス」4話のあらすじ・ネタバレ

唯織(窪田正孝)は、酒に酔って歩いていた杏(本田翼)と偶然出くわす。

杏は、友人を誘って飲みに行った帰りだった。

公園で杏を介抱した唯織は、彼女が、以前股関節痛と診断した男性患者を気にかけていることを知る。

画像所見と血液検査の結果が合わないからだった。

唯織は、杏の力になろうと早速動き出す。

裕乃(広瀬アリス)は、いまだに仕事のペースがつかめずにいた。

技師長の小野寺(遠藤憲一)は、周りに迷惑をかけないよう気を遣ってばかりいる裕乃に、

「手が回らないなら誰かに頼めよ。何遠慮してんだよ」

と声をかけたが・・・。

あくる日、甘春総合病院に、ロックバンドでギターを弾いている大学生・坂元美月(山本舞香)がやってくる。

美月は、右肩の痛みを訴えていたが、検査をしてもその原因は特定できなかった。

それを受け、整形外科の辻村(鈴木伸之)は、しばらく様子を見ると美月に伝える。

診察を終え、慌ててバンドの練習に向かおうとした美月は、病院の廊下で裕乃とぶつかる。

その際、落ちたスマホ画面から、美月がある曲を聴いていたことを知る裕乃。

その曲は、高校時代バスケットボールに打ち込み、全国大会を目指していた裕乃にとっても大切な、そして苦い思い出の詰まった『FLY AGAIN』と言う曲だった。

裕乃は、プロデビューするという夢こそ破れたものの、大好きな仲間たちと行う最後のライブを成功させたい、と願う美月に、かつての自分の姿を重ね合わせる。

そんな矢先、元バスケ部の仲間・沙也加(華村あすか)から飲み会に誘われ、ため息をつく裕乃。

高校時代、裕乃のチームは、彼女の試合中のケガもあって大事な試合に負けていた。

それが原因で、裕乃は仲間たちと疎遠になっていたのだ。

そんな矢先、唯織が医学書を読んで勉強している姿を見た裕乃は・・・。

唯織は、患者の情報を盗み見たことを鏑木(浅野和之)から叱責される。

それでも唯織は諦めず、渚(和久井映見)の了解を得て総合診療科部長に意見を求めに行く。

そこで、杏が気にしていた股関節痛の男性患者が、特発性大腿骨頭壊死症の可能性があると知った唯織は、患者を呼び出して追加のMRI検査を行う。

勝手な行動をとり、仲間たちに迷惑をかけている唯織に怒りを覚える裕乃。

再検査が杏の指示だと思い込んだ鏑木は、MRIで別の所見が発見できなければ相応の処分をする、と息巻く。

検査の結果が異常なしと知った鏑木は、「残念でしたね」と杏に告げた。

それに対し、今は喜ぶべきところではないのか、と返す唯織。

そこにやってきた渚は、検査の指示は総合診療科部長によるものだと皆に告げる。

渚は、唯織が、原因究明の可能性を最大限に維持した状態でつなごうとしたことを杏に打ち明けた。

裕乃のことを気にかけていた小野寺は、諦めなかった唯織の行動に言及し、迷惑をかけてもいいから遠慮するな、と彼女に告げる。

その言葉で意を決した裕乃は、美月のことを話し、もう一度検査してあげたい、と訴えた。

たまき(山口紗弥加)たちの協力を得た裕乃は、美月のレントゲン撮影をする。

その結果、異常は見つからなかったが、杏は、唯織の意見も聞きたいと言い出す。

杏から頼られた、と目を輝かせた唯織は、裕乃が撮った画像に見入った。

裕乃は、美月が肩だけでなく背中にかけてさすっていたことから、設定より広範囲で撮影していた。

画像がトリミングされていたことからそれに気づいた唯織は、画像を元に戻す。

それを見た杏は、胸部の条件で再撮するよう裕乃に告げた。

その画像を見た唯織や杏は、美月の痛みの原因が気胸であることを知る。

美月は、遅くとも1週間もあれば日常生活に復帰できると思われた。

裕乃は、画像の良さを唯織から褒められ・・・。

杏は、唯織に礼を言った。
唯織は、ずっと聞きたかった言葉だ、と喜んだ。

美月たちのラストライブが行われた。
再撮の際、裕乃は、どんな結果になろうとも助け合えるのが本当の仲間だと思うから、迷惑をかけることになっても逃げる必要はない、と美月に告げていた。

その言葉を思い出し、かつての仲間たちが集まっていた店を訪れる裕乃。

杏は、技師控室で読影をしていた唯織の姿に目に止める。

そこに、たまきがやってくると、慌てて去って行く杏。

一方、唯織は、杏から言われたことを思い出し、ひとりニヤニヤしていて・・・。

ドラマ「ラジエーションハウス」5話のあらすじ・ネタバレ

唯織(窪田正孝)は、杏(本田翼)からあるCT画像について意見を求められる。

画像を覗き込んだ唯織は、杏との距離が近いことに照れてしまい・・・。

裕乃(広瀬アリス)は、威能(丸山智己)が遺体画像を見ていたことに驚く。

実は威能は、CTやMRIを使って遺体の死因を究明するオートプシー・イメージング――通称『Ai』と呼ばれる死亡時画像診断のスペシャリストだった。

鏑木(浅野和之)は、放射線科の受診患者増加などを理由に、Aiの受け入れを最小限にとどめようと提案していた。

だが、院長の渚(和久井映見)は、Aiと解剖を組み合わせることは医療界全体の未来にとって必要だと考えていた。

そんな折、ラジエーションハウスに、河川敷で倒れているところを発見され、その後死亡が確認された少年・藤本直樹(南出凌嘉)のAi依頼が届く。

第一発見者は直樹とキャッチボールするために河川敷に来たという弟の雄太(斎藤汰鷹)。

救急通報をしたのは、雄太が泣きながら駆け込んだ藤本家の近所に住む少年・山村肇(小林喜日)だった。

辻村(鈴木伸之)は、心臓付近に擦過傷が見られたことから、胸骨の未発達な子どもの胸に衝撃が加わることで起こる心臓震盪の可能性に言及した。

直樹は、上に向かってボールを投げてそれをキャッチしていたという目撃情報もあった。

だが、直樹の父母、勝彦(三浦誠己)と歩美(森脇英理子)は、杏や小野寺(遠藤憲一)らの説得にも耳を貸さず、Aiを拒否する。

直樹が倒れたとき、勝彦は空手道場に、歩美はパートに行っていた。

解剖の現行制度で最も深刻な問題となっているのは児童虐待だった。

加害者が親だった場合、解剖を承諾しないからだ。

小野寺や威能からその話を聞いた裕乃は、直樹の腕にアザがあったことを思い出していた。

すると、歩美からAiを承諾するという連絡があった。

パートに出ているため、直樹の話を聞いてあげることが出来なかった歩美は、これが直樹のためにやってあげられる最後のことではないか、と考えたらしい。

唯織は、威能が撮影した直樹のCT画像をすぐにチェックした。

すると、脳や心臓には異常がなかったが、肝右葉前区域損傷が確認された。

直樹の死因は、肝臓破裂による出血性ショックの可能性があった。

作業を終えた威能は、いまでも時々、妹のことを思い出す、と小野寺に話す。

威能は、妹が死んだとき、死因を調べなかったことを後悔していた。

杏からの報告を受け、辻村は勝彦と歩美に、直樹の件を伝えた。

同じころ、唯織は、自分のせいで兄が死んだと思っている雄太に、別の原因が見つかったと伝える。

すると、雄太と一緒にいた山村が、直樹が勝彦に殴られた話を聞いたと言い出す。

勝彦自身も、辻村に、一度だけ直樹を叩いたことを認めていた。

雄太は、最近よく直樹とキャッチボールをしていた。

だがこの日は、直樹から「財布を忘れたから持って来て」という電話があり、約束の時間に遅れてしまったのだという。

その後、雄太が財布を持って河川敷に行ったときには、もう直樹は倒れていた。

その話を聞いた唯織は、直樹の所持品にスマートフォンがなかったことを思い出す。

さらに唯織は、ポケットからスマホを取り出した山村の行動から、あることに気づく。

そこにやってきた歩美は、もうすぐ警察が来るから直樹を見つけたときのことを話してほしい、と雄太に伝える。

そのとき、ふいに山村にボールを放る唯織。

山村はそれを左手でキャッチしていた。
唯織は、会議室に藤本一家と山村を集め、試合後に肝臓破裂で亡くなったアメリカのボクサーの話を切り出した。

続けて、直樹の肝臓に一撃で致命傷を与えたとしたらおそらくは格闘技経験者によるものだ、と告げる唯織。

しかも、右側の肝臓を損傷したのは左手で殴ったからではないか、というのだ。

勝彦と歩美は、連れ子同士の再婚だった。

直樹は歩美の子、雄太は勝彦の子だ。
勝彦は、直樹と本当の家族になりたいとずっと望んでいたが、あるとき、帰りが遅かった直樹の頬を平手打ちしてしまったことをずっと後悔していた。

すると雄太が、直樹もお父さんと仲良くしたいと思っていた、と言い出す。

直樹がキャッチボールの練習を続けていたのは、いつか勝彦や雄太と一緒にキャッチボールをするためだった。

直樹の腕にあったアザもそのせいだった。

唯織は、勝彦からスマホを借り、直樹のスマホに電話した。

すると、山村の持っていたスマホが鳴り出した。

唯織は、山村が直樹のスマホを持ち去ったのは、人に見られたくないやり取りが残されているからだと推測していた。

山村は、勝彦と同じ空手道場に通っていた。

が、酒を飲んでは暴力を振るうような父親と上手くいっていなかった山村は、ある時、直樹から、勝彦に殴られたことを聞いた。

自分と同じような境遇にあると思い、直樹に強いシンパシーを抱く山村。

しかし、直樹が勝彦とキャッチボールがしたいと言い出し、裏切られたような気持になった山村は、河川敷にいた直樹に近づき、振り返った彼をいきなり殴ったのだ。

山村は、あのくらいで死ぬなんて思わなかった、とうなだれ、勝彦たちに謝った。

「一度でいいから“お父さん”と呼んでもらいたかった」

とつぶやく勝彦。
唯織は、そんな勝彦に、直樹のスマホの着信履歴を見せた。

するとそこには「お父さん」という表示があり・・・。

山村は、警察に連行された。勝彦と歩美は、杏や小野寺たちに礼を言って去って行く。

威能は、古い携帯電話に残してあった、妹・理佐子の留守電メッセージを再生する。

威能が職場で上手くやっていけているのかどうか心配していた理佐子は、最後に「今度、私ね・・・」と何かを伝えようとしていたが、そこで留守電は切れていた。

唯織から、何故Aiの認定を受けようと思ったのか、と問われた威能は、Aiはその人の最後の写真を撮るということで、それが出来るのは技師だけだから、と答えた。

小野寺は、その会話を聞きながら、息子のことを思い出す。

ラジハメンバーにそれを言い当てられた小野寺は、皆から離れた場所に行くと、息子の大樹に電話した。

が、大樹は電話に出なかった。
唯織のもとを訪れた杏は、見てほしい画像がある、と告げる。

するとそこに、またもや辻村が現れて邪魔されてしまい・・・。

ドラマ「ラジエーションハウス」6話のあらすじ・ネタバレ

唯織(窪田正孝)は、杏(本田翼)と辻村(鈴木伸之)がある小説の話で盛り上がっているところを目撃する。

その小説とは、鏑木(浅野和之)が取材協力した『外科医六人と金閣寺の松』という医療小説だった。

さっそくその小説を読み始める唯織。

同じころ、鏑木は、院長の渚(和久井映見)に会い、診療放射線技師の役割を超えた唯織の行為は医師法に抵触する可能性があり、憂慮すべき事態だと告げる。

それに対して、唯織は技師としての所見を述べているに過ぎない、と返す渚。

そこで、問題が起きた場合は渚が責任を取るという言質を得た鏑木は、軒下(浜野謙太)に接触し、唯織の行動を監視するよう命じる。

そんな折、公園で遊んでいて腹部を強打した女の子・沙里が救急搬送されてくる。

腹部CTの依頼を受ける小野寺(遠藤憲一)やたまき(山口紗弥加)たちラジエーションハウスの面々。

CT画像を見た杏は、脾臓の出血を確認し、将来、傷口が目立たなくて済むように画像診断装置で患者の体の中を透かして見ながら治療を行うIVR<画像下治療>による止血を提案する。

ところが鏑木は、万が一のことを考えてIVRではなく開腹手術をするよう命じる。

IVRに憧れ、カテーテルの勉強もしていた悠木(矢野聖人)は、それでもIVRの治療を訴えた。

しかし鏑木は、技師が余計な口を挟むな、と一蹴する。

小野寺や威能(丸山智己)らは、落ち込んでいる悠木を励ます。

すると悠木は、医療技術が進歩しても現場の人間がリスクを恐れて使わないのなら意味がない、と主張する。

そのやりとりを聞いていたたまき(山口紗弥加)は、前院長だった杏の父・正一(佐戸井けん太)がいたらどうしたのだろうか、と言い出す。

前院長は、かつて同じような症例の女児が搬送されてきた際、IVRで治療していたのだ。

たまきたちの話を遠巻きに聞いていた杏は、すっかり落ち込んでいた。

そこにやってきた辻村(鈴木伸之)は、父に追いつきたいと焦る杏に、無理をする必要はないのではないか、と告げる。

唯織は、杏にどういう言葉をかければいいのかわからなかった、と渚に打ち明ける。

渚は、高すぎる理想はかえって自分を追いつめることになる、と言うと、これで唯織も技師として働くということがどういうことがわかったのではないか、と続けた。

渚は、鏑木が唯織の行動を問題視していることを伝えた上で、技師として働きたいのなら慎重に行動すべきだが、もし目の前に治療が必要な患者が現れた時に何もしないでいられるのか、と問いかけた。

裕乃(広瀬アリス)は、沙里が開腹手術になってしまったことにショックを隠せないでいた。

杏は、がっかりさせてしまった、といって裕乃に謝った。

杏の気持ちを察した裕乃は、「いつかできると良いですね」と告げ・・・。

技師控室に戻った唯織は、IVRに関する勉強を始める。

技師は治療もできず、責任を負うこともできないが、助けて当たり前の環境の中で、プレッシャーを誰かに見せることもできない医師の不安を少しでも取り除いてあげることはできる、というのだ。

それに触発された裕乃(広瀬アリス)、そして小野寺やたまきらラジエーションハウスの面々もそれぞれIVRに関する勉強と準備を始めていた。

そんな唯織たちの姿を見つめる杏。

鏑木が学会での講演に出かけたある日、大腸ガンで入院中の男性患者が病院内で倒れるという事態が起きる。

CT検査の結果、S状結腸にある腫瘍からの出血が認められたが、患者は心筋症を合併していることもあり、手術には耐えられないと思われた。

消化器科の担当医は、経験のない杏に任せるには荷が重い、として鏑木が戻るまで待つよう主張した。

だが唯織は、時間的な猶予がないことから、自分たちが杏をサポートする、と言い出す。

それを受け、IVRを決意した杏は、さっそく準備に取り掛かる。

治療を開始した杏は、悠木たちのアドバイスを受けながら目標部位を止血した。

だが、出血は止まらず、患者の血圧が下がり始めてしまう。

連絡を受けた鏑木が病院に到着するまで患者がもつかどうかという危険な状況だった。

そのとき唯織は、デスクの上から落ちた『外科医六人と金閣寺の松』の本を見て、何かに気づく。

小説の中で、多くの人が金閣寺の壮麗さに目を奪われ、その参道脇にある陸舟の松を見過ごしているように、自分たちも大腸ガンという大きなファクトに囚われ本当の原因が見えていないのではないか、というのだ。

そしてこのケースは、小腸からの出血の可能性が考えられた。

不安で手が震えていた杏は、唯織たちに励まされて治療を再開する。

やがて杏は、出血点を見つけ出し、無事止血に成功する。

渚によれば、患者は先天的な血管の形成異常があり、成長に比例して増大したその血管から出血したものらしい。

治療を終えた杏は、唯織とハイタッチして・・・。

ほどなく、大好物のカキと美人女医のいる懇親会の誘惑を断ち切って病院に戻った鏑木が駆け込んでくる。

杏がIVRを行ったと知り、何故自分を待たなかったのか、と怒る鏑木。

軒下は、そんな鏑木の言葉を遮ると、「見事なIVRでした!」と告げる。

鏑木は、読影室に戻っても怒りが収まらないようすだった。

そこに、『外科医六人と金閣寺の松』を手にした唯織がやってくる。

唯織は、患者の出血に気づけたのは鏑木の本のおかげだ、と言って礼を言い・・・。

その夜、小野寺は、テーブルの上に置かれたままの唯織のタブレット端末に気づく。

するとそこに、ピレスという人物からのメールが届く。

翌日出勤した裕乃は、「昨日の甘春先生、すごくカッコ良かったです」と言って杏に礼を言った。

それに対して杏も、技師たちのおかげだと言って礼を返す。

そこに、唯織たちも出勤してきて、合流する裕乃。

杏は、そんな彼らを優しい笑顔で見つめ・・・。

ドラマ「ラジエーションハウス」7話のあらすじ・ネタバレ

唯織(窪田正孝)が来てから変わりつつあるラジエーションハウスのメンバー。

その日、裕乃(広瀬アリス)は、初めてひとりで当直をすることになり、不安で一杯だった。

しかも、緊急時に備えて待機するオンコール担当は軒下(浜野謙太)だ。

軒下は、マッチングアプリで知り合った相手に振られたばかりで落ち込んでいた。

裕乃は、さらに不安を覚え・・・。

そんな折、乳腺外科に、軒下と中学時代の同級生だった蛭田真貴(松本若菜)と志朗(篠原篤)夫妻がやってくる。

人間ドックで真貴の胸にしこりが見つかり、マンモグラフィ検査を受けに来たのだ。

軒下と再会した真貴は、彼が卒業アルバムに将来の夢は医者と書いていたのを覚えていた。

軒下は、初恋の相手の真貴から、「夢を叶えたんだね」と言われ、本当のことが言えなかった。

真貴のマンモ画像を読影した杏(本田翼)は、唯織にも意見を求め、悪性の疑いがあるため超音波検査が必要との診断を下す。

それを見ていた鏑木(浅野和之)は、杏は技師に甘えていると指摘する。

鏑木は、杏が唯織たちの協力を得ながら行ったIVRの記録映像まで持ち出し、唯織は医師を信頼していない、と指摘。

技師には技師の役割があり、一線を越えることは、唯織の首を絞めることになる、と告げる。

その際、同席していた小野寺(遠藤憲一)は、杏のデスクにあったピレス教授の本に気づき、それを借りていく。

真貴がいわゆる“検診難民”になり、再検査が2ヵ月も後になると知った志朗は、医者として検査を何とか早められないか、と軒下に泣きつく。

しかし、特別扱いはできないと答えるしかない軒下。

それでも諦めきれない志朗は、通りかかった唯織に声をかけ、事情を説明した。

幼なじみでもある真貴は自分の人生のすべて、という志朗の言葉に強く共感した唯織は、杏に相談を持ち掛けた。

だが、杏は、鏑木から注意されたこともあって、ここから先は医師に任せてほしいとしか言えなかった。

唯織は、院長の渚(和久井映見)に、その一件を報告した。

そこで渚は、放射線技師としてできることをやるしかない、と助言する。

ラジエーションハウスに戻った唯織は、真貴の検査画像を見直していた。

それに気づいた軒下は、真貴が中学校時代の同級生であることを唯織に告げる。

唯織は、真貴のしこりが悪性の可能性があることを軒下に告げた。

志朗が検査を急いでいた理由を悟った軒下は、検査では患者は救えない、とこぼした。

その言葉を聞いた唯織は、ふいに何かを調べ始めた。

その夜、たまき(山口紗弥加)は、当直の裕乃にある差し入れを手渡す。

大喜びする裕乃。
帰り支度を終えたたまきは、小野寺や威能(丸山智己)たちとラジエーションハウスを出てエレベーターへと向かった。

そのときたまきたちは、ちょうどエレベーターから出てきた真貴と志朗にすれ違う。

裕乃は、これからデートだという軒下にオンコールのことを頼むと、たまきからもらった差し入れの袋を開けた。

するとそこにはメモが入っており、

「うちの病院、一人で当直の時に、結構見ちゃう人多いから気を付けてね」

と書かれていて・・・。
軒下は、マッチングアプリで医者だと偽って知り合った女性・ユウカ(穂志もえか)に会うために、とあるレストランを訪れた。

するとそこには、杏と辻村(鈴木伸之)の姿があった。

躊躇する気持ちを振り切って医者に成りすまし、ユウカと盛り上がる軒下。

一方、杏は、鏑木から言われた言葉を辻村に打ち明け、自分の診断に自信が持てない、とこぼす。

真貴の件を聞いた辻村は、杏の判断は正しいと返し、患者の精神面が心配だが杏が背負うことではない、と告げる。

その際、唯織の言葉を思い出した杏は、仕事があるといって店を出ていく。

同じころ、唯織は、真貴のマンモ検査を行っていた。

そのとき、ラジエーションハウスに、階段から転落してケガを負った患者のCTとレントゲン検査の依頼が来る。

裕乃は、唯織にそれを伝えた。
すると唯織は、手に負えないときは軒下に連絡するよう告げ・・・。

軒下は、辻村から声をかけられる。
状況を察し、軒下の嘘に付き合う辻村。

そこに、裕乃からの連絡が入った。
ユウカと辻村から離れた場所で電話に出た軒下は、外傷患者が来たこと、そして唯織が真貴の検査をしていることを知ると、ユウカに医師ではなく放射線技師であることを告白し、病院へと駆けつける。

そこで辻村は、軒下が飲んでいたのはワインではなく、ジュースだったことを知る。

軒下は、暴れる患者に苦戦していた裕乃を巧みにサポートし、無事検査を終える。

一方、唯織は、撮影したマンモ検査の画像について、真貴と志朗に説明をする。

真貴のしこりは、「顔つきが悪い」と言われる悪性腫瘍の見た目だった。

が、しっかり見つめると違う顔が見えてくる、というのだ。

彼女のしこりは、線維化が主体のCSLという珍しい良性の腫瘍である可能性が高かった。

唯織は、軒下の言葉で思いつき、マンモ検査をしたと彼に伝える。

しこりが良性であることを証明するなら自分たちにできると言う唯織。

真貴の読影案件が追加されたのを見た杏は、唯織のもとにやってくる。

杏は、唯織がまたもや勝手に検査をしたと思ったのだ。

唯織は、渚からオーダーをもらったことを杏に伝えると、前回の画像から、CSLの可能性が読み取れたので確認したいとお願いした、と続けた。

真貴ががんではないと知った軒下は、帰ろうとする真貴たちに、医者だと嘘をついたことを告白して謝った。

すると真貴は、職種は違っても患者を救うという夢は叶えている、私たちを救ってくれたのは技師さんだ、と返し・・・。

あくる朝、裕乃は、出勤してきた小野寺やたまきたちに、昨夜のことを話す。

が、たまきたちの反応は何故か薄かった。
小野寺は、そんな裕乃に、軒下は技師として一流だぞ、と伝える。

その軒下は、辻村とのツーショットがアップされたユウカのSNSを見つけ、ショックを受ける。

軒下は、ロッカーにしまってあった白衣を捨て・・・。
 
杏は、真貴の写真を見ていた。
その傍らにはCSLに関する文献があった。

唯織は、軒下から、杏と辻村がデートしていたことを聞かされ、動揺する。

小野寺は、そんな唯織に声をかけると、ピレス教授の研究室のサイトを見せた。

そこには、白衣を着た唯織の姿があった。

「お前よ、何者なんだ?」。

小野寺は唯織にそう尋ね・・・。

ドラマ「ラジエーションハウス」8話のあらすじ・ネタバレ

甘春総合病院に、けいれん発作で魚谷久美(稲垣来泉)という少女が救急搬送されてくる。

唯織(窪田正孝)たちは、久美のCT検査を行ったが異常は見られなかった。

だが、別の日にMRI検査を行ったところ、二相性急性脳症の特徴的な所見である、脳が木の枝のように光る「ブライトツリーアピアランス」が見られたため、入院しての治療が行われた。

杏(本田翼)は、久美への治療の効果を確認するため再度MRI検査を行うことを決める。

その席で、杏が目も合わせてくれないことにショックを受ける唯織。

それを知った裕乃(広瀬アリス)は、何故かもやもやした気持ちになっていた。

杏が唯織を気にしていると見抜いたたまき(山口紗弥加)は、「素直になれば?」と杏に告げる。

杏は動揺しつつも、医療現場で恋愛はあり得ない、と否定する。

一方、小野寺(遠藤憲一)は、唯織が医師免許を持っていることに気づいていた。

だが、唯織にも隠していた理由があることを察し、誰にも言わないと約束する。

読影室にやってきた辻村(鈴木伸之)は、杏を映画に誘う。

その際、ふいに頭痛に襲われる杏。

「寝不足なんじゃないか?」。
辻村は、そう言って杏を気遣うが・・・。

小児科では、久美の強い希望により、季節外れのハロウィンパーティーを行うことに。

枕元に願い事を書いた紙を置いて寝るとそれが叶うという言い伝えもあることから、唯織や小野寺たちも久美から願い事カードを手渡されていた。
 
同じころ、内科には腹部の痛みを訴えて受診した若井陽子(佐藤めぐみ)の姿があった。

陽子は、アルバイトを抜け出して病院に駆けつけた夫の祐一(板橋駿谷)に、盲腸だと診断されたが薬で散らせるから普通に働ける、と言って安心させる。

祐一が去った後、陽子は、久美からお願い事カードを手渡される。

車椅子の久美と、彼女の父母、亮介(伊藤祐輝)と雅子(仲村瑠璃亜)を見送った陽子は、願い事カードに「子供が欲しい」と書いたが、それをゴミ箱に捨ててしまう。

以前、祐一と子供のことを話した際、彼は「まだよくわからない」と答えていた。

金がないことも理由のようだった。
たまきは、ゴミ箱に入らずに床に落ちたそのカードを拾い・・・。

そんな折、MRI検査を受ける予定だった久美が突然けいれんを起こす。

それによって、予定されていた検査は延期されることになった。

カンファレンス室では、鏑木(浅野和之)が陽子の腹部造影CT検査の画像について他の医師や技師たちに説明していた。

虫垂炎と診断し、本人の希望もあって投薬による保存的治療を選択することになった、と続ける鏑木。

ところが唯織は、もう一度検査をした方が良いのではないか、と言い出すと、「濁っているんですよ」と続け、鏑木を怒らせてしまう。

カンファレンスの一件を知った杏は、改めて陽子の画像を読影した。

杏は、違和感を抱き、唯織の元へと向かった。

実は杏も、唯織同様、『虫垂腫瘍』の疑いがあることを感じていたのだ。

唯織が「濁っている」と言ったのも、虫垂炎にしては周囲脂肪織の混濁がなさすぎたからだった。

そこで杏は、ひとつの疑問を口にする。
虫垂腫瘍は痛みが伴わないが、陽子は右下腹部の痛みを訴えていたからだった。

造影CTではわかりにくい回腸末端炎などの疾患があるのではないか、と返す唯織。

すると杏は、鏑木の診断を否定することになっても、患者の体を最優先すべきだと言って、再検査を行うことにする。

甘春総合病院を訪れた陽子は、杏から虫垂腫瘍の可能性があるとの説明を受け、MRI検査を受ける。

その結果、やはり陽子は虫垂腫瘍で、痛みの原因は、唯織の予想通り、回腸末端炎の可能性が高かった。

虫垂腫瘍は、ゼリー状の粘膜物質が貯留し、放置すればそれが腹部全体に広がり、腹膜偽粘液腫へと進行する。

早期ならば外科手術によって治るが、虫垂が破裂すれば飛び散った粘液を取り除くことになり、卵巣や卵管を失う恐れもあった。

それを知った陽子は、子どもなんかいらないと言ってきた罰が当たった、とこぼし・・・。

鏑木は、杏が陽子の追加検査を行ったこと知り、「私の顔に泥を塗るとは」と怒る。

だが、そこにやってきた院長の渚(和久井映見)から、それで患者が助かるのなら本望ではないか、と言われてしまう。

その夜、裕乃は、お願い事カードのことで軒下(浜野謙太)から責められる。

裕乃のカードには「五十嵐さんみたいな放射線技師になれますように」と書かれていたのだ。

裕乃は、あきれながら、五十嵐のところを軒下と書き直す。

唯織は、誰もいない小児科のプレイルームで願い事カードに「ずっと一緒に働けますように」と書き込んでいた。

するとそこに、誰かがやってくる。

あくる日、ラジエーションハウスの技師たちは、看護師の里美(浅見姫香)から、仮装した子どもたちが来たら渡すためのお菓子を受け取る。

それは、入院中の子どもたちも食べられるように特別に作ったものだった。

杏は、MRI検査を受ける久美の病室を訪れる。

だが、そこに久美の姿はなかった。
連絡を受けたスタッフたちは、久美を探し始めた。

ほどなく、久美の姿を見つけた杏は、逃げるようにしてエレベーターに乗り込んだ彼女に追いつく。

久美と一緒にエレベーターに乗った杏は、彼女が見つかったことを知らせた。

そのとき、突然エレバーターの安全装置が誤作動を起こし、緊急停止してしまう。

そこで久美は、またもやけいれんを起こし・・・。

杏から連絡を受けた唯織たちは、エレベーターのドアをこじ開けてふたりを救出しようとする。

管理業者が到着するまでには30分以上かかるという。

唯織は、杏から久美の状態を聞き、対処法をアドバイスした。
 
唯織たち技師チームは、エレベーターのドアをこじ開け、何とか久美を救出する。

久美は、抗けいれん薬を投与され、処置室へと運ばれた。

その後に続こうとした杏は、不意に立ちくらみがして倒れそうになった。

そんな彼女を抱きかかえて支えたのは唯織だった。

久美の容体は落ち着いているようだった。

雅子は、時々何を考えているのかわからない時がある、苦しいのは久美なのに何もしてあげられない、と胸の内を明かす。

それを聞いた唯織は、お願い事カードを書いているときにやってきた小児科の入院患者・寛太(山下徳大)から聞いた話を伝える。

久美は、小児科に入院している子どもたちが、自由にお菓子も食べられないことを知り、みんなにお菓子を食べさせたくてハロウィンをやろうと思いついたらしい。

久美と寛太が書いたカードには、「みんなのおねがいがかないますように」と書かれていた。

唯織は、ここにいる子どもたちは久美と出会えたことでたくさん元気をもらえた、久美は本当に心の優し子だと思う、と雅子たちに話し・・・。

杏は、陽子から明後日に手術を受けることになったとの報告を受ける。

が、陽子はそれを祐一には話していないらしい。

それを知ったたまきは、陽子が書いた願い事カードを差し出し、願いが届いたと思う、と告げる。

虫垂腫瘍は進行してから発見されるケースがほとんどだが、陽子は奇跡的に早期発見できたからだった。

「大切な人の前では、素顔が一番です」

たまきは陽子にそう告げた。

帰宅した陽子は、祐一に手術のことを告げると、ふたりの子どもがほしい、と告白した。

祐一は、そんな陽子に、アルバイトに行くふりをして就職活動をしていたことを明かし、もし陽子が子どもを産んでくれたら死ぬ気で幸せにする、と誓うと、金はなんとかするから安心して手術を受けてほしい、と頭を下げた。

陽子は、思わず祐一に抱きつき・・・。

裕乃は、「五十嵐さんのような放射線技師になれますように」と再び願い事カードに書いた。

杏は、陽子のお願い事カードが貼ってあることに気づく。

そこには、「子供が欲しい」の前に、「二人の」と書き加えられていた。

ラジエーションハウスの前を通りかがった杏は、渚と小野寺の会話を偶然聞いてしまう。

渚は、もし唯織が医療行為をした場合は、技師ではなく放射線科医として働くことを条件に採用したことを小野寺に明かす。

唯織が放射線科医として働けば医学界を変える可能性も秘めている、という渚。

小野寺は、唯織が技師として働く以上は自分の部下なのだから変わらず扱うつもりだと伝える。

放心状態の杏は、エスカレーターを上がっていた。

そのとき、意識が朦朧となった杏は、そのまま倒れ、エスカレーターから転落してしまう。

その場に居合わせた唯織は、慌てて杏に駆け寄るが・・・。

ドラマ「ラジエーションハウス」9話のあらすじ・ネタバレ

唯織(窪田正孝)は、病院内で意識を失って倒れた杏(本田翼)の頭部CT検査をするよう、看護師の里美(浅見姫香)らに指示する。

しかし、技師からの指示に戸惑う里美たち。

そこに駆けつけた辻村(鈴木伸之)は、唯織を押しやって杏の状態を確認すると、頭部CTを指示する。

杏は、エスカレーターを転がり落ちた際に頭部を打っていたが、検査の結果、明らかな異常は見つからなかった。

だが、肩も痛めていたこともあって、しばらく安静にして再度検査することに。

同じころ、甘春総合病院に、大物政治家の安野将司(中村梅雀)が極秘入院することになった。

辻村の父親で、麗洋医科大学病院教授の辻村丈介(名高達男)が、鏑木(浅野和之)に依頼したのだ。

安野は、政治資金に関するスキャンダルから逃れるために1週間ほど身を隠したいのだという。

丈介は、この件が上手くいったら鏑木にふさわしい病院とポストを紹介すると約束し、息子を安野の主治医にするよう頼む。

唯織は、小野寺(遠藤憲一)らとともに杏のMRI検査を行う。

その画像を見た辻村は、肩関節の亜脱臼と診断し、保存的治療で対処することを決める。

しかし唯織は、MRIだけでは不十分とし、透視下のストレステストもすべきではないか、と意見した。

それに対して辻村は、技師が思いつきで言うなと拒否する。

辻村の診察を受けた杏は、彼が愛用しているペンに気づく。

それは、麗洋医科大学の受験に失敗した辻村が別の医大に合格した際に、丈介から贈られたものだった。

「医大に入れば、周囲は私の息子としてお前を見るだろう。これからはふさわしいものを使いなさい」

丈介はそう言うと、二流医大でも努力次第で麗洋医科大学病院に入局できるだろう、と続けた。

そんな中、安野が甘春総合病院の裏口で、ゴルフスイングのまねごとをしている写真が週刊誌に掲載されてしまう。

記事には「偽装入院」などという文字も踊っていた。

押し掛けてきたマスコミに、出勤早々囲まれてしまう裕乃(広瀬アリス)や小野寺(遠藤憲一)、たまき(山口紗弥加)らラジエーションハウスの面々。

記事に激怒した安野は、何かしらの入院理由をつけてすぐにでも発表するよう、鏑木と辻村に命じた。

小野寺たちラジエーションハウスの面々は、辻村から安野の検査は形だけで良い、とのオーダーを受ける。

そのころ唯織は、杏の病室にいた。
肩の痛みはもうない、という杏の手を引っ張る唯織。痛がる杏の姿を見た唯織は、病室を飛び出し、辻村に再検査を依頼する。

しかし辻村は、唯織の言葉に耳を貸そうとはしなかった。

するとそこに、丈介がやってくる。
丈介は、小野寺たちがいるのもお構いなしに、今回の一件が済んだら麗洋医科大学病に呼び戻してやる、と言うと、安野は先月、麗洋医科大学病院で人間ドックを受けて異常なしと診断されているのだからこんな病院で検査をする必要はない、と言い放つ。

辻村は、その言葉を受け、検査を止めようとした。

するとたまきは、本当は嘘をつきたくないのではないか、と辻村に問いかけた。

何も答えない辻村。
すると小野寺は、軒下(浜野謙太)らに検査を続けるよう指示する。

小野寺たちは、辻村のオーダーに従って安野のMRIや超音波検査を行い・・・。

杏は、見舞いに来た渚(和久井映見)に、唯織のことを話していた小野寺との会話を聞いてしまったことを告げ、何故唯織が医師であることを隠して技師として働いているのか尋ねた。

すると渚は、唯織がそうしたいからに決まっている、と返す。

唯織には、どちらが上でどちらが下かなど関係ないのではなないか、と言うのだ。

安野の体は、MRIや超音波検査でも異常は見つからなかった。

適当な病名を書き込み、診断書を作成する辻村。

だが、最後のバリウム検査の画像を見た唯織や鏑木は、スキルス胃ガンを発見する。

鏑木は、安野に病名を告げ、このタイミングで発見できたのは不幸中の幸いだと説明する。

唯織は、杏の病室を訪れ、自分で検査のオーダーを出してほしいと頼む。

しかし杏は、読影もせずにオーダーは出せない、と返す。

そこにやってきた辻村は、オーダーを出すからすぐに準備に取り掛かってほしい、と唯織に告げた。

テレビでは、安野の病状を伝える鏑木の姿が流れていた。

それを見た丈介は、辻村に連絡し、推薦状と入局申請書を送るからサインして送り返すよう指示する。

杏の検査をした唯織は、肩関節に亜脱臼が見られ、不安定性があることから、関節鏡によるオペを辻村に頼む。

しかし関節鏡の経験が少ない辻村は、甘春総合病院に適任者がいなければ麗洋医科大学病院に転院させる、と言い出す。

それに対して唯織は、麗洋病院の医師の方が辻村より優秀なのか、と問いかける。

続けて唯織は、今までに何度も辻村が担当した患者の術前・術後の写真を撮ってきた自分には、辻村がどれだけ丁寧に治療してきたかわかる、と告げ・・・。

杏の病室を訪れた辻村は、明日手術を行うことを告げる。

辻村は、結局唯織が正しかった、と杏に言うと、甘春総合病院に来たのは杏の父の講演に感動したからじゃない、と続けた。

他の研修医についていけずに研修期間中に逃げ出したことを思い出す辻村。

杏は、そんな辻村に、自分たちはこだわり過ぎなのではないか、と言うと、大事なのは立場や場所ではなく、何をするかなんじゃないかと思う、と告げる。

あくる日、杏の手術が行われる。
唯織が撮影した写真でイメージトレーニングをしていた辻村は、手術を成功させた。

手術の前、辻村は、送られてきた推薦状に、入局を辞退すると書いていた。

その手には、インクが切れてしまった愛用のペンではなく、安物のボールペンが握られていた。

唯織のもとにやってきた辻村は、手術の成功を伝えると、改めて技師たちに礼を言った。

唯織と向き合った辻村は、仕事も恋愛も負けるつもりはない、と言って唯織の手を握り・・・。

ドラマ「ラジエーションハウス」10話のあらすじ・ネタバレ

出勤途中の唯織(窪田正孝)のもとに、放射線科の世界的権威である恩師・ピレス教授(Dutch)からメッセージが届く。

人工知能を使った読影補助ソフトを開発することになったピレスは、そのメンバーに唯織を迎えたいと考えていた。
 
鏑木(浅野和之)は、辻村(鈴木伸之)の父で、麗洋医科大学病院教授の辻村丈介(名高達男)から系列病院の院長を任されたことを家族に報告する。

妻の聡子(梅沢昌代)と娘の加奈子(丸川ゆい)に、給料も倍になるから3人でハワイ旅行に行こう、と嬉しそうに話す鏑木。

そんな折、ラジエーションハウスに杏(本田翼)の父親で、元院長の正一(佐戸井けん太)が突然現れる。

出勤した際に見かけ、そのようすが気になって声をかけた老人が杏の父親だったことを知り、驚く唯織。正一がうつ病状態だと知る小野寺(遠藤憲一)やたまき(山口紗弥加)らは、努めて明るく彼を出迎えた。

同じころ、辻村は、嶋田茜(西原亜希)の1歳8ヵ月になる息子・光の診察をしていた。

骨折の疑いでレントゲン検査のオーダーを受けた裕乃(広瀬アリス)は、赤ちゃんの検査にしり込みし、軒下(浜野謙太)に助けを求める。

そこで、3ヵ月前にも右上腕骨骨折の疑いで光の検査をしたことを思い出すたまき。

検査の結果、光は鎖骨を骨折しており、虐待の疑いも考えられたが・・・。

鏑木は、院長の渚(和久井映見)に辞表を提出する。

院長室を後にした鏑木は、椅子に座っていた正一に気づいた。

正一も鏑木に挨拶しようと立ち上がるが、そのとき突然頭痛に襲われ、倒れてしまう。

幸い頭痛は一過性のものだったが、正一はひどく落ち込んでいるようすだった。

唯織は、念のため検査をしてはどうかと杏に持ちかけた。

しかし杏は、半年前に検査をしたがどこにも病変は見つからなかったと返す。

杏は、力になりたい、という唯織に感謝しながらも、すぐにどうにかできる病気ではない、と答えるしかなかった。

ラジエーションハウスに戻った唯織は、念のため正一の画像データを確認した。

だが、やはり目立った所見は見当たらなかった。

光は、鎖骨を骨折していることがわかった。

そのとき光のカルテを見た唯織は、卵アレルギーであることを知る。

辻村は、原因に何か心当たりはないかと茜に尋ねた。

すると茜は、ケガをしやすい子なので極力安全な家の中で遊ばせるようにしている、と答える。

茜は、もう歩いたり喋ったりしている周囲の子に比べて光の成長が遅れていることに悩み、自分の育て方が悪いのではないかと苦しんでいた。

唯織が光の画像を見ていると、そこに杏が通りかかる。

O脚が目立っていることが気になる、と杏に話す唯織。

すると、辻村が唯織の意見を聞きにやってきた。

辻村いわく、茜には家の中で転んだことくらいしか心当たりがないらしい。

そこに、茜が忘れていった帽子を届けにいったたまきが戻ってくる。

たまきによれば、光は紫外線対策で、帽子だけでなく全身対策をしていたという。

その言葉を聞いた唯織や辻村はハッとなり、すぐに茜に連絡する。

唯織たちは、光の大腿骨を中心にレントゲン検査する。

そこで、唯織や辻村らが考えていた通り、光がくる病であることが明らかになった。

くる病は、ビタミンDの欠乏や異常代謝により、軟骨の成長が上手くいかずに、骨が柔らかくなってしまう病気で、場合によっては発達の遅れなども現れることもあった。

ビタミンDを体内で作りだすためには適度に紫外線を浴びる必要もあったが、光は卵アレルギーで普段からビタミンDの摂取量が十分でない上、紫外線を完全にシャットアウトしていたことも原因のひとつと考えられた。

光の病気は、ビタミンDの摂取で徐々に改善していくものと思われた。

しかし茜は、良かれと思ってやっていたことが子どもを苦しめていた、と自分を責めてしまう。

唯織は、光の両足に力が入っていないことが気になり、レントゲン画像を見直していた。

そこに、病院を後にした光が意識を失い、緊急搬送されたとの知らせが届く。

唯織は、光を小児専門病院へ搬送しようとしていた整形外科長の野村(清水昭博)や辻村たちの元へと駆けつけ、レントゲン画像を見せた。

骨の石灰化や変形を見つけた唯織は、神経芽腫を発症しているかもしれないと指摘し、すぐに検査をして腫瘍の場所を突き止めるべきだと主張した。

だが鏑木は、相手が乳児の場合は検査や治療の難易度も高くなるから、経験豊富な専門病院に搬送するよう指示する。

唯織は、万が一呼吸不全に陥った場合、脳に障害が残ってしまう危険性があるとして、正確な胸腹部CT画像があればこの病院でも治療に臨めるはずだと反対した。

杏や辻村も唯織に同調し、検査をさせてほしいと鏑木に頼んだ。

そこで野村は、胸腹部CT検査を決断し・・・。

小野寺の指示の下、唯織たちは胸腹部CT検査の準備を整えた。

唯織は、光の呼吸に目を凝らし、一瞬の判断で撮影スイッチを押す。

唯織が撮影した画像を見た杏は、脊椎の脇に骨を圧迫する腫瘍を見つける。

だが、腫瘍が脊髄に進展している可能性があり、手術は難しい状態だった。

そこに現れた鏑木は、唯織が撮影した画像をもとに脊髄と腫瘍の間にわずかな隙間があることを見抜き、これなら問題なく手術はできる、と皆に告げる。

鏑木の実力を知って驚く裕乃たち。
小野寺は、そんな彼らに、1日に100件近く読影しそれを30年以上続けている鏑木の右に出る者はいない、と話す。

たまきは、茜のもとを訪れた。
自分を責めてばかりいる茜に、完璧にできなくてもいいのではないか、と話すたまき。

周りを見渡せば、自分に足りないものを補ってくれる人がいるものだ・・・たまきは、そう茜に告げた。

渚のもとを訪れた鏑木は、辞表のことを切り出そうとする。

とぼけた様子でそれには答えず、お茶が入った箱を手渡す渚。

鏑木は、聡子に電話し、院長になる誘いを辞退しようと思う、と告げる。

すると聡子は、加奈子と一緒にハワイ旅行を申し込んであるから金を振り込んで、と言って電話を切ってしまう。

そのとき、鏑木の手からお茶の箱が落ちた。

箱の中には渚に渡した辞表が入っていた。

正一のことが気になった唯織は、改めてMRI画像を見ていた。

その際、正一が過去にレントゲンを撮っていることに気づく唯織。

それは、自転車に追突されたという正一を、当直だった軒下が撮影したものだった。

そこであることに気づいた唯織は、追突事故の後、正一が飛行機に乗ったかどうかを軒下に尋ねた。

正一は北海道に行っており、乱気流に巻き込まれて怖かった、と話していたという。

それを聞いた唯織は、杏の元へと向かい、すぐに正一の検査をさせてほしい、と頼んだ。

あくる日、正一は、杏ととともに甘春総合病院を訪れる。

正一のMRI検査を始める唯織たち。
その際、小野寺の電話に着信があった。

息子の大樹(田中奏生)が訪ねてきたのだ。

MRI検査を終えた唯織は、次に髄液漏れの検査を行うと皆に告げる。

正一には別の病気が隠れているかもしれない・・・唯織はそう説明し・・・。

ドラマ「ラジエーションハウス」11話最終回のあらすじ・ネタバレ

唯織(窪田正孝)は、杏(本田翼)の父で、甘春総合病院前院長の正一(佐戸井けん太)が、うつ病ではなく別の病気ではないかと考える。

全身の慢性的疲労感、起立性頭痛に苦しんでいる正一は、発症前、自転車に追突され、その後、飛行機に乗っていた。

ヒントになったのは、裕乃(広瀬アリス)が手伝っていた造影CTの際に、チューブから造影剤が漏れたことだった。

小野寺(遠藤憲一)らの協力を得て唯織が行ったのは、MRI検査と、髄液漏れの検査だった。

その画像を見た唯織は、正一が低髄液圧症であることを確信する。

正一は、追突事故で硬膜に穴が開き、飛行機に乗った際の気圧の変化と乱気流の振動によって低髄液圧症を発症したものと考えられた。

髄液が減って脳が下垂したために、起立時に頭痛やめまいに襲われていたのだ。

正一の病気が手術で治る可能性があると知り、喜ぶ杏。

ところがその矢先、正一が突然意識障害を起こす。

頭部CT検査の結果、正一は両側性の慢性硬膜下血腫で、早めに血液を抜く必要があった。

だが、髄液が漏れ出したところに血液が溜まっているため、先に血液を抜くのは危険な状態だった。

そこで唯織は、血液を脊椎硬膜の外側に再注入するブラッドパッチを提案する。

だが、辻村(鈴木伸之)ら甘春総合病院の医師にはブラッドパッチの経験がある者がいなかった。

すると杏は、自分がやると言い出す。

杏は、唯織のサポートの下、まず腰椎のブラッドパッチを行い、無事成功させる。

だが、より難易度が高く、失敗すれば運動機能に障害が出る危険性もある胸椎の治療を行えない杏。

その姿を見つめていた唯織は、「僕がやります」と言い出す。

唯織は、医師免許を持っていることを明かし、杏に代わって胸椎のブラッドパッチを成功させる。

しかし、裕乃だけでなく、たまき(山口紗弥加)や軒下(浜野謙太)らも、唯織が医師免許を持っていることを隠して働いていたことが納得できず・・・。

報告を受けた渚(和久井映見)は、技師以上の仕事をしたら放射線科医として働く、という約束を守ってもらう、と唯織に告げた。

しかし、唯織は何も答えなかった。

その夜、唯織は、アメリカに住んでいるころに正一と似たような症状の脳髄液減少症で苦しむ子どもを見たことがあると小野寺に話す。

その子どもも、頭痛やだるさから学校にいけなくなったが、実は不登校の子どもの中にはこの病気であるケースもあるのだという。

そこで小野寺は、息子の大樹(田中奏生)から聞いた友だちの話を思い出す。

そんな折、唯織の元にピレスからメッセージが届く。

プロジェクトの始動が早まったので出来るだけ早く唯織の返事がほしいという内容だった。

ピレスは、唯織が望むなら技師として採用する、と伝えていた。

ところがその矢先、思わぬ事態が起きる。

麗洋医科大学病院から来た医師が、唯織の行為を問題にする、と辻村に伝えたところを新聞記者に聞かれてしまったのだ。

あくる日、甘春総合病院にはマスコミが押し寄せた。

テレビでは、甘春総合病院に多くの医師を派遣している麗洋医科大学病院で聴聞会が開かれることになったとも報じられていた。

一連の報道を受け、甘春総合病院には検査のキャンセルや苦情が相次いだ。

マスコミ対応をした鏑木(浅野和之)は、渚に事態の深刻さを訴えた。

そこで渚は、唯織が医師免許を持っていると鏑木に打ち明けた。

そんな折、大樹の友人・僚太が母親とともに甘春総合病院にやってくる。

僚太は、ハードルの練習中に転倒していたのだ。

小野寺と唯織は、脳外科の診察を受け、髄液漏れの検査を頼むよう伝えた。

ほどなく、麗洋医科大学病院で聴聞会が開かれる。

そこで渚は、唯織がピレスの下で学び、医師免許を持っていることを伝えた。

だが辻村の父で、同大学病院教授の丈介(名高達男)は、問題なのは技師として雇われていた唯織が医療行為をしたことだと渚を責めた。

組織の和を乱し、ルールに従えない者は処分すべきだというのだ。

すると渚は、甘春病院はくだらないルールのために人を見殺しにする病院ではない、と言い放つ。

杏は、辻村から、唯織の行為が麗洋医大で問題視されていることを教えられる。

唯織が医師であることを知っていた杏は、彼に甘えてしまった、と自分を責めた。

唯織は、正一の病室を訪ねた。
そこで正一は、唯織に感謝の言葉を伝える。

杏は、自分の弱さを認める勇気を思い出してくれたようだ・・・正一は、そう唯織に告げた。

髄液漏れの検査を受けた僚太は、やはり脳髄液減少症であることが判明した。

小野寺の元にやってきた大樹は、友だちを助けてくれてありがとう、と唯織に伝えてほしいと告げた。

渚は、来月から正式に放射線科医として採用したい、と唯織に告げる。

しかし唯織はそれを断り、解雇してほしいと申し出る。

一方、裕乃やたまきたちは、小野寺から唯織が甘春病院を辞めることを教えられる。

裕乃たちは、それぞれ自分の思いを唯織に伝えて別れを惜しみ・・・。

甘春病院での最後の夜、唯織は、杏とは幼なじみで、彼女との約束のために最高の放射線技師になろうとしたことを小野寺たちに打ち明けると、皆に頭を下げて部屋を出ていく。

唯織が病院を出ると、そこに鏑木の姿があった。

渚から事情を聞いた鏑木は、唯織とはまだどこかで会いそうな嫌な予感がする、と伝えた。

あくる日、出勤してきた杏は、唯織が辞めたことを知る。

裕乃から唯織が乗るバスの時間を聞いた杏は、辻村に促されてバスターミナルへと向かった。

そこで唯織の姿を見つけた杏は、

「あなたが手出しできなくらい優秀な放射線科医になってみせます。だから・・・必ず戻ってきてください」

と約束した。
するとそこに、小野寺たち技師仲間や渚、鏑木もやってくる。

昔の約束のことを言わなくてもいいのか、と唯織に尋ねる小野寺。

すると唯織は、今日新しい約束が出来たと返し、皆に見送られながら歩き出す。

杏は、その後姿を写真に収め・・・。
数日後、ラジエーションハウスに、新しい技師がやってくる。

田中(八嶋智人)という45歳の男だった。

「私の席はあの空いているところですか?」

と、唯織が使っていた席を指さす田中。
すると裕乃とたまきは、田中を制し、そこは大切な仲間の席だと答える。

その席には、唯織のスクラブとIDカードがあって・・・。

ドラマ「ラジエーションハウス」特別編~旅立ち~のあらすじ

「あなたが手出しできないくらい、優秀な放射線科医になってみせます。だから・・・必ず戻ってきてください」。

唯織(窪田正孝)は、杏(本田翼)との“新しい約束”を胸に、ラジエーションハウスの仲間たちに別れを告げてアメリカへと旅立った。

その機内で1枚の写真を見ていた唯織は、不意に背後から「いい写真だね」と声をかけられる。

その声の主は、世界的な写真家の菊島亨(イッセー尾形)だった。

以前、唯織は、頭痛を訴えて甘春総合病院に搬送されてきた菊島が、寄生虫におかされていたことを突き止めていた。

菊島は、サンフランシスコ経由でアラスカに向かい、流星群を撮影する予定だという。

同じころ、甘春総合病院には、高校球児の平山良平(前田旺志郎)がやってくる。

右ヒジの痛みを訴える良平のレントゲン検査を始める小野寺(遠藤憲一)。

一方、良平が将来を有望視されている投手だと知った軒下は(浜野謙太)は、裕乃(広瀬アリス)にサインをもらってくるよう命じ・・・。

菊島は、唯織が意中の人に告白できないまま、また離れ離れになると知って憐みの目を向ける。

そんな矢先、機内で外国人男性が突然苦しみ出した。

アナウンスで医療関係者を探すCAの鶴田夏葉(須藤理彩)や内田彩(東加奈子)たち。

すると、乗り合わせていた東和医大の内科医・黒川守(中島歩)が男性の元へと駆け寄った。

しかし男性は、発作を起こしていて黒川の質問にも答えられない。

そのようすをつぶさに観察していた唯織は、男性の腹部に発赤があることに気づくが・・・。

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